英会話教室を開いたわけ⓷
教室を開くと決めたものの、どこで教室を開くのか、場所が思いつきませんでした。
自宅は教室として使えるようなものではなかったのと、自宅には広い駐車場がないので、ダメでした。
それまで勤めていた英会話教室でも幼稚園でも、送迎のための保護者の駐車場がないと大きなトラブルになることがあり、教室を開くなら生徒数に見合った駐車場が必要だとわかっていたので、駐車場は絶対条件だと思いました。
①駐車場は教室付近にあること
ベイビーやキッズクラスの方もおられるので、教室から近く(できたら教室前など)に駐車場があること!
②駅から遠くても良い&不便な場所でも良い
立地よりも家賃を安くすることにこだわって、生徒の皆さんの負担を少なくする
⓷避難通路が確保された物件
講師は生徒全員を連れて避難する必要があるかもしれませんし、その生徒が3歳ぐらいの小さな子供かもしれません。それを想定して、絶対に避難通路(避難出口)がある物件を探しました。
と、ここまでリストアップしてから、家の周りをうろついてみました。
良い物件は駅前に集中していますが、どこも高い!
私が希望するような物件は、コンビニ跡しかないようですが、コンビニの跡地は本当に高いです・・・・
教室探しを始めてすぐに、「私が希望するような物件があるのか?」と思い始めました。
公民館などはちょうどよい物件ですが、営利目的には貸してくれません。
その次に希望に合う物件はスーパーやモールですが、やはりこれも家賃が高いです。
当時、私は塾講師のアルバイトをしていて、その塾のバイト収入が月に6万円弱だったので、これを全額スクールの運営費用に充てられたら、少なくとも家賃が払えなくて退去する危険はありません。
家賃は6万円以下の物件で、私の条件を満たすもの・・・・なかなかありませんでした。
何となく通りかかったコープ高田に集会室があり、組合員が自由に借りられることがわかりました。
「営利目的でも貸してもらえないかな・・・・」ふとそんなことを思い、ダメ元で店長さんに交渉してみました。
そうしたら、思いもかけず色よい返事をいただき、とんとん拍子に話が進みました。 家賃も私の希望を聞き入れていただき、月5万円にしてもらいました。駐車場、光熱費込みの費用で、本当に願ってもない条件です。
この店長さんとの出会いがなければ、私は教室を開くことはできなかったと、今も思います。
英会話教室を開いたわけ②
私は自分の教室を開くまでに3つの英会話学校で英会話講師、英検講師として働き、学習塾でも英会話講師をしました。
一つ目はセ●●英語学院で、次がワールド学院、最後がG●●●でした。
どの会社も似たり寄ったりですが、比較的ましだったのがセ●●英語学院とワールド学院で、G●●●に至っては、倒産して当然と言えるような経営でした。
まずどの会社も講師のレベルが低いことに驚かされました。これは私が知る限り、現在も同じです。
誤解のないように言いますが、人間的に良い方はとても多いのですが、英語力がなかったり、指導力のない講師が多いのです。だから英会話を教える仕事をしているのに英語だけで会議をされたら内容が理解できなかったり、レッスンで間違ったことを教えていたりします。
私がスクールの講師募集を始めて7年になりますが、いまだにスクールの講師不足が続いているのは採用できる講師がほとんどいないからです。
他の教室で働いていた「講師経験者」が応募してこられることがありますが、このような人であっても、スクールの採用面接では「講師として働く前に、英会話レッスンを受けて欲しいな・・・・」と思うような人が大半です。
「大げさに言ってるだけじゃないの?」と思われたらぜひ、私どものスクールと他の英会話教室の両方で体験レッスンを受けて、比べてみて下さい。
講師のレベル差とは何かがわかっていただけると思います。
どの会社も講師研修といえるものはほぼありません。毎月講師ミーティングはあるのですが、事務的な連絡を伝えるか、次のキャンペーンで集客するようにと言ったりする程度です。
英会話講師は技術を売る仕事ですが、研修と呼べるものはほとんどなく、あっても講師同士が互いのレッスンアイデアを披露しあう程度のものです。これでは英会話講師としての技術は上達しません。
驚くのは、講師ミーティングなのに系列会社の営業さんが来て、講師にコートなどの商品を売りつけようとすることです。
一体、講師ミーティングとは何のためにあるのか?と言いたくなりました。
こういった会社の堕落体制もあって、英会話講師はレベルが低く、レッスン内容も上達とは程遠く、働いている講師の中でやる気が失われていきました。
講師だけが集まって私的なミーティングを開くと決まって会社への愚痴が噴出し、働く満足感や向上心が失われていることがよくわかりました。
でもこの仕事を辞めないのは、「子供が好きだから、子供にかかわる仕事がしたい」とか、「英語を学ぶ楽しさを伝えたい」という気持ちがあったからだと聞きました。
当時の私には、このようなやる気のある先輩の言葉を聞くと、自分も真剣にこの仕事に向き合おうと思うと同時に、こんなにやる気のある講師をつぶすような会社は社会悪だと思いました。
そしていつか、自分が教室を開いて手伝ってくれる講師がいたら、一緒に向上していける教室にしたいと思いました。
とはいえ、まだその時はそれが実現するとは思っていませんでしたが。
英会話教室を開いたわけ①
2020年の幕開けと共に、やっとブログを立ち上げました。
今までから書こうと思っていたのですが、なかなか始められず、今頃になってしまいました。教室を始めて今年で11年目を迎えます。
初めまして。ABC English School代表の小瀬です。
2009年7月に、奈良県に大和高田スクールを開講したのをきっかけに、スクール専任講師になりました。
その後、2009年11月に香芝スクールを開き、早11年になります。
思えばいろいろありましたが、いつもいつも誰かに助けられて現在に至っています。世の中、親切な人が多いものだと、つくづく感じさせられる11年でした。
現在、大和高田スクールと香芝スクールの2校で100名ほどの生徒さんに通っていたける教室になり、この仕事だけで生活しています。
英会話講師の仕事だけでは生活できなくて、Wワークしている人も多い中、一つの仕事だけで生活できていることは本当に感謝以外の何物でもありません。
私が英会話教室を開こうと思ったのは、その時に勤めていたG●●●という元大手英会話スクールがひどすぎて、その経営方針と運営方針に腹が立ったからです。
月謝の集め方にも金額にも驚きましたが、その金額と講師のレベルが合わないこと、レッスン内容も教材もそのお粗末ぶりに、「こんなの、詐欺だ!」と思ったからです。
「本当にこんな経営をしないと会社として成り立たないのか?」という言葉がいつも私の頭をよぎり、そして「いつかは自分で・・・」という気持ちに変わりました。
ちょうど母が亡くなり、介護から離れることができたのと、父がまだ現役で働いてくれていたので、「お前の生活ぐらい、何とかなるからやってみろ!」と背中を押してくれました。
それでやっと思い切ったのが2009年3月でした。
あの時、父が背中を押してくれなかったら、まだぐずぐずとどこかの英会話学校にしがみついていたかも・・・・と思います。